2018.03.01 スポーツ障害

  • ウィンタースポーツ韓国、平昌での冬季オリンピックが閉幕し、日本選手の大活躍に日本中が盛り上がりましたが、その興奮がまだ冷めやらない中、いよいよ3月9日にはパラリンピックが開幕を控えています。
    パラリンピックの熱戦にもまだまだ目が離せませんね!

    スポーツは老若男女、世代ごと、いろいろなかたちで楽しまれています。
    部活動やプロの世界、健康維持のためや趣味としてなど。

    どんなに気をつけていてもスポーツではケガをしてしまうことがあります。また使い慣れていない筋肉を急に使ったり、ずーっと同じ動作をくり返したりすることで、痛みが生じることもあります。

  • スポーツ障害とは
     

    冬のスポーツ大きく「スポーツ外傷」「スポーツ障害」とに分けられます。

    「外傷」は捻挫や肉離れ、脱臼や骨折など、身体に急激な力が加わって起こるケガのことで、「障害」はスポーツ動作の繰り返しによる慢性的なストレスが原因となっておこる身体の痛みです。
    そのため、使い過ぎ症候群(オーバーユース症候群)とも呼ばれています。

    冬のスポーツ2

    毎日運動部で激しい練習を行う中高生にとっては、原因が思い当たらなくても、肘や膝に痛みを抱えていることもあるのではないでしょうか。
    成長期のスポーツ障害

    ここでは成長期の中高生に起こりやすいスポーツ障害についてご紹介します。

    ◆ 疲労骨折
    骨折を起こさない程度の力でも、正常な骨の同じ部位に繰り返し負荷がかかることによって小さなヒビができてしまうことがあります。
    通常であれば徐々に修復され自然治癒されるのですが、過度なトレーニングを行うと骨の修復が追いつかず、慢性的に損傷している状態となってしまいます。

    ◆ オスグッド・シュラッター病オスグッド病
    身長が著しく伸びる小学校高学年から高校生くらいまでに多く見られる膝の関節痛です。>
    膝のお皿の少し下の骨の部分がポッコリ膨らんで、押すと痛かったり、走ったり屈伸したりすると痛むのが特徴です。

    これは、太ももの骨の成長に筋肉や腱の成長が追いつかないため、膝下部分が常に筋肉や腱で引っ張られた状態を作り出し、脚を酷使する運動を繰り返すことにより痛みや腫れが生じます。

    ◆ シンスプリント「脛骨疲労性骨膜炎 (けいこつひろうせいこつまくえん)
    ランナーなどに多くみられるスポーツ障害で、スネ(脛骨)の内側に沿って痛みが生じます。
    運動中は痛みが続き、運動をやめると痛みは治まりますが、ひどくなると運動後でも痛みが続き、歩くのも痛くなってきたりするのが特徴です。痛みの元は骨を覆っている骨膜が炎症を起こしているからです。

    ◆ 野球肩・テニス肘
    投球動作の繰り返しによって起こる関節部分の炎症です。野球肩
    症状としてはしびれや痛み、関節のロッキングなどがあり動作に支障をきたすことがあります。

    また、フォームの異常で起こることもあり、単に投げ過ぎが原因ではないこともあります。
    野球やテニスに関わらず、繰り返しの動作で肩や肘に痛みを生じたらフォームの見直しも大切です。

  • 覚えておこう!RICE(ライス)処置!!
     

    打撲や捻挫、肉離れなど、スポーツでよく起こるケガの多くに対応できる応急処置法です。
    Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)と応急処置に必要な4つの処置の頭文字をとりRICE処置と呼びます。基本的にはこの4つの行為を同時に行います。RICEをすると、痛みや腫れがひどくなるのを防ぎ、治りも早くなります。

    Rest(安静)
     
    患部を動かさないように安静にしましょう。
    患部を無理に動かしたり、患部に体重をかけるようなことをすると、痛みが増したりケガが悪化することがあります。

    Ice(冷却)
     
    アイシング冷やすことで痛みを和らげることができ、また血管を収縮させることによって腫れや炎症を軽減することができます。

    Compression(圧迫)
     
    患部を適度に圧迫することで出血や腫れ、炎症を軽減することができます。

    Elevation(挙上)
    挙上 
    心臓より高い位置に患部を持ち上げます。重力を利用し腫れや炎症を軽減することができます。

  • スポーツ障害の予防
     

    ・ 基礎トレ-ニング(ストレッチ)を十分行いましょう。
    ・ ウォーミングアップとクールダウンをきちんと行いましょう。
    ・ 行う競技種目の正しいフォ-ムや技術の指導を受けましょう。
    ・ 環境、天候などに配慮して、無理な練習計画を立てないようにしましょう。
    ・ テーピング、サポーター、プロテクタ-などを適切に使用し、保護しましょう。
    ・ 無理をせず、自分の能力に合ったトレーニングを行いましょう。