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"はてさて"

 スケジュール管理をしたい、アドレス管理をしたい、メールもしたい、インターネットも、電子ブックで本も読みたい、 メモ帳も、電卓も、絵も見たい、手書きのメモも、もちろん時計の代わりにも、できれば地図も、辞書も、電車の時間も分かれば‥。 そんな便利なモノがあるわけがない。シャープの電子手帳(機能が少ない)、携帯PC(重い)、 などなど使ってはみたがどれも帯に短したすきに長し。パワーブックも使ってはみたが3キログラムくらいでは重すぎて使えなかった。 電子手帳もしかり。結局は歯科医師会の手帳と、A5タイプのシステムバインダーに落ち着いた。 これではパソコンに入っているデータはデスクトップパソコンのある場所でしか役に立たない。なんとか外出先でも使える、 ワイシャツのポケットにも入って、軽くて、パソコンとデータのシンクロができるモノはないか。
 あきらめかけていたある日、ふと「日経マック」に連載で掲載されていた記事を思い出した。「Palmマニアック」である。
 それまでは別に大した興味もなく、さらっと読み飛ばしていた記事だった。しかし、丁度そのころ、「マックパワー」や、 他の雑誌にもPDAという記事が数多く掲載され始めていたのだった。PDA?なにそれ?
 早速、いろいろな記事を読みあさってみた。なになに?PDA(Personal Digital Assistant=個人向け情報端末)は、 Palm社が1996年3月に発売を開始したPalmシリーズのPilot1000/5000が最初で、小さなボディにDragon Ball (初期のMacのCPUだったモトローラ社のMC68000ベースにした組込用16ビットCPU)とわずか128/512KBのメモリ、 160×160ドットのモノクロディスプレイを搭載した情報端末ということらしい。 そしてそれはアメリカだけでなく世界中で熱烈な支持を得たものだと。 当シリーズはその後着実に進化を遂げて現在のシリーズ全体の出荷台数はなんと500万台を超えているといわれているそうです。。

 以下にPalmシリーズの特徴を記してみます。
・ シングルタスクながら動作が軽快で、ストレスが溜まらない。
・ パソコンとの連携が簡単で、ボタン一発でデータの同期が取れる。
・ 予定表、アドレス帳、To Do List、メモ帳など、PDAに必要な機能だけを搭載しており、設計に無駄がない。
・ 手書き文字認識Graffitiをはじめとしたユーザーインターフェースが練りに練られていて使いやすい。
・ 気に入らない機能や足りない機能があっても、数多くのPalmシリーズ用ソフト(palmware)によって機能を変更、追加できる。
・ ワイシャツの胸ポケットに入る大きさ、重さで持ち運びが容易。
・ 電池の保ちがいい。
・ 周辺機器やアクセサリが豊富。  と、モノの本には記載されていました。

 それって小生が探していたモノではあるまいか。丁度そのころ、PalmのOSを搭載した日本IBMの「Work Pad日本語版」、 さらに薄型の「Work Pad c3」が発売となり、快適な日本語環境もいつつあるところでした。
 さらに現在、米国では独自の拡張スロットを持つHandspring社の「Visor」や、 コンパクトフラッシュカードスロットを備えたTRG社の「TRGPro」や、さらには今秋にはソニーまでもがメモリースティックを利用できる 「CLIE PEG-S500C」「CLIE PEG S300」というPalm OS互換機を発売するに至っている。ちなみにPalmとは手のひらという意味であるとか。 なるほどなるほど。
 小生が購買意欲(欲しくなったら我慢できない悪いクセ)をかき立てられて、矢も楯もたまらずモバイルショップに駆け込んだのは、 2000年3月30日のことだった。

M生        (つづく)